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国産機への期待の高まりを実感
ミドルウエア強化でニーズに即応

──さて、2010年および中期の市場動向と変化をどう捉えていますか。

倉橋 コンタクトセンターのシステム需要は引き続き衰えないとみています。ただ、市場の声として切実に感じているのは、ランニングコストを抑えつつ品質を高めることが一段と求められていることです。しかも、品質の決め手は、製品もさることながら、保守・メンテナンスなどのサポート品質が従来以上にシビアに問われています。この点、海外製品では支障が生じた時、どうしても解決に時間がかかることから、国産機に対するお客様企業の認識が強まり、リプレースを機に国産への切り替えを検討する機運が出ていると実感しています。そしてもう1つは、お客様企業のニーズが大きく二極化していることです。一方は、あくまで高機能・高信頼性を追求するニーズで、もう一方は、信頼性を担保しつつも機能を絞って、とにかくコストを徹底的に下げたいというニーズです。当社はこれまでインフラ部分を中心に製品を拡充し、一方で自前のアプリケーションも豊富に有していますが、その間のミドルウエアについては、海外製品を主体にしてきました。これを、二極化の後者、つまり、機能集約とコスト追求のニーズに対しては、ミドルウエア領域まで取り込んだ形で事業を推進していく考えです。

──自社製品を強化しスイーツ化を進めるということですか。

倉橋 個別のプロダクトを製品体系化し、自社で一貫したソリューションを提供できる形態が今後目指す大きな方向性です。実は、これを望まれるお客様企業も数多くいらっしゃいます。保守・メンテナンスなどのサポート品質面でも、お客様企業にとって一貫サポートによるメリットは大きいと考えております。

──CTIミドルウエアでは、これまでジェネシス社製品との組み合わせも多いと思いますが。

倉橋 二極化の前者で、より高機能を追求されるところも大規模センターの中には多くありますから、このニーズに対しては、従来どおりジェネシス社製品をお奨めしていきます。一方で、自前の「CTI PRO-EX」に目下新たな投資をして機能強化中です。今後、中小規模やローコストのニーズ、さらに一気通貫のソリューションを望まれるお客様企業に対してはCTI PROでのカバー領域を広げていきたいと考えています。

──インフラ系と共に、実際にセンターを運用していくためのソリューションの重要性が高まっています。例えば、御社の統計・レポーティングツール「NAVIGATOR-MIS」などは、もっと訴求を強めてもいいと思うのですが。

倉橋 たしかに、インフラ系と比べて、運用系のソリューションで不足していた部分もあったと思います。コンタクトセンター向けシステムを強化していく上で、運用の観点の重要性は十分に認識しています。当然、ミドルウエアと共にMISの強化を図っていきますし、また、WFMツールについても大規模向けで東電通さん、中小規模向けでアートソフトさんの製品と連携し、付加価値アップを図っているところです。


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