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「区別」と「差別」は違う
ぜひセグメント化に取り組むべき

  もう1点、「現在のCRMは“企業本位”で“顧客本位”の視点に立っていない」とも指摘されています。

松下 『顧客第一主義』という言葉は随分以前から唱えられていました。いわゆる「お客様は神様だ」的なスローガンですが、では実際に第一主義とは具体的に何をすることなのか、個別のプロセスや顧客接点で定義できていたかというと、そうではありません。そこは気持ちの問題とか、個々の社員の力量に負うところが多く、企業組織として顧客に何を果たすことが使命なのかが明確ではありませんでした。しかも、顧客に優先順位を付けた仕組みを作るというところで、顧客第一主義の意味の取り違いが起こります。

  取り違いとはどういうことですか。

松下 優先順位の付け方の問題です。顧客を単に企業の都合で選り分け、サービスレベルを変更するのであれば、やはり企業本位ということになりますが、実はここを乗り越えないと全体のサービスレベルはアップしません。例えばクレジットカードで、以前はゴールドメンバーに保険が付いていましたが、保険付きが当たり前になるとトータルコストが下がり、ゴールドメンバーにはより高いサービスを提供できるようになります。しかし、ここで全てに対して付加するか、逆に全てしないかで躊躇してしまい、次のステップになかなか踏み出せないところが多い。日本企業はとくにそうです。
 区別と差別は違います。また、必ずしも利用額だけでは顧客ロイヤリティは見極められません。コールセンターに寄せられる声やCS調査なども加味して顧客を適正に区別し、それぞれに最適なサービスを提供していくことが全体のレベルアップにつながると考え、むしろ積極的にセグメント化に取り組んで欲しいと思います。

CRMをより収益性で捉えると
ビジネス、組織そのものが変わる

  一方、ERPなどと比べ、CRMは投資対効果(ROI)が数値として見えにくいと言われていますが、この点は。

松下 まず、はっきりさせておかないといけないのは、顧客とのコミュニケーションを密にすることで何を変えたいのかという目的です。私が最も重視するのは継続利用率と実利用率です。1度購入したお客がもう1度来てくれる確率や実際に再購入する率、1件あたりの購買単価などは、始めから測る目的でシステムの役割や業務プロセスを予め設計しておけば、数値化できます。導入前の企画段階でも、真剣に取り組もうとすれば、パイロット店舗などを作ってテストマーケティングを行えばよいのです。要は、そこまで踏み込んでやる気があるかどうかです。
 また、これまでCRMは効率化の観点で語られていることが多いように思います。導入の際も、効率化はトップの理解が得やすかった面もあります。しかし効率化だけでは、ビジネスのやり方や考え方そのものを変えることにはあまり結び付きません。今、ベンダーはアナリティカルツールをはじめいろいろなファンクションを揃えていますが、ビジネスのやり方が変わっていかないとその中から何を選べばよいかも判りません。コスト面だけでなく、もっと売り上げ、収益向上の観点でCRMに取り組めば、分析するにしても目的がはっきりし、ROIも見えてきます。

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