M2M基本技術書
ETSI標準の理論と体系
ETSI標準の理論と体系
M2Mは「Machine-to-Machine」の略語で、必ずしも人間の介在を必要としない機器間の通信システムです。例えば自販機が在庫数等の情報を中央のサーバに報告する仕組みや、ダムや河川に設置している水位監視センサからの通報システムなど、従来でも様々な場面で用いられてきました。最近では、端末の低価格化、ネットワークの発達などの要因により車両管理やスマートグリッド、農業、監視、防災・防犯、電子医療等々、非常に広範囲の業種・業界での普及が期待されています。本書は、世界的なM2Mの標準化機関であるETSI(欧州電気通信標準化機構)が定めた規格を中心にM2Mシステムの根幹を構成するネットワーク、デバイス、プラットフォームについて詳しく解説しました。(本書は、英国Wiley社から出版された『M2M Communications:A Systems Approach』の抄訳版です。)
内容詳細
■本書の主な内容 |
第1章 M2Mの世界へようこそ |
1.1 M2Mとは何か? 1.2 M2Mビジネスの概要 1.3 成熟に向けて加速するM2Mシステム 1.4 M2Mシステムにおける標準化の動向 1.5 本書のロードマップ |
第2章 M2Mビジネスの現状 |
2.1 M2M 市場 2.2 市場展開における決め手:成功要因と障壁 2.3 M2Mバリューチェーンに見るプレイヤーの構図 2.4 市場規模の見通し 2.5 M2Mのビジネスモデル 2.6 M2Mビジネスの指標 2.7 市場の高度化 |
第3章 M2Mの要求条件とアーキテクチャの概要 |
3.1 はじめに 3.2 “use-case-driven”というアプローチ手法 3.3 ETSI M2Mにおけるスマートメータリングの取り組み 3.4 ETSI M2MにおけるeHealthの取り組み 3.5 ETSI M2Mのサービス要求条件:要約と異なる市場への適用 3.6 M2M通信のトラフィック特性とネットワークアーキテクチャ設計 3.7 代表的なM2M市場セグメントとそのアプリケーション 3.8 M2Mアプリケーション毎のトラフィックの特徴 3.9 M2M通信のためのアーキテクチャ 3.10 本章のまとめ |
第4章 ETSI M2Mサービスアーキテクチャ |
4.1 はじめに 4.2 システムアーキテクチャの概要 4.3 ETSI TC M2M SC(Service Capability)フレームワーク 4.4 ETSI TC M2Mリリース1のシナリオ 4.5 ETSI M2M SCService Capabilities) 4.6 M2MのためのREST構造スタイルの導入 4.7 ETSI TC M2Mにおける通信手順 4.8 本章の結論 |
第5章 移動体通信ネットワークにおけるM2Mの最適化 |
5.1 本章の概要 5.2 通信ネットワーク上でのM2M 5.3 M2Mのためのネットワークの最適化 |
第6章 M2MにおけるIPの役割 |
6.1 はじめに 6.2 M2MにおけるIPv6 6.3 6LoWPAN 6.4 RPLプロトコルの概要 6.5 CoRE |
第7章 M2Mのセキュリティ |
7.1 はじめに 7.2 M2M エコシステムにおける信頼関係 7.3 M2M セキュリティの要求条件 7.4 適切なソリューションはどれか |
第8章 M2M通信モジュールの各種仕様 |
8.1 M2M通信モジュールの分類 8.2 M2M通信モジュールのハードウェアインタフェース 8.3 M2M通信モジュールの適応温度と耐久性 8.4 M2M通信モジュールにおけるサービス 8.5 ソフトウェアインタフェース 8.6 セルラー認定 |
第9章 M2M通信におけるスマートカードの役割 |
9.1 はじめに 9.2 M2M通信のセキュリティ問題、プライバシー問題 9.3 ハードウェアによるセキュリティの確保 9.4 独立したセキュア部品と信頼された環境 9.5 M2M環境のためのスマートカード特性 9.6 M2M環境におけるスマートカードの将来展望 9.7 M2Mセキュア素子の遠隔管理 |