北斎と廣重
──美と技術の継承と革新
最新デジタル画像技術が解き明かした、知られざる巨匠たちの真実。
NTT ArtTechnology 企画、久保田巖 監修・著 A4変型判 240ページ 定価:2,860円(税込) ISBN:978-4-86594-314-6 2022年6月下旬刊行
日本の風景を独自の表現技法で描き、浮世絵版画という新しいジャンルを切り開いた2大作品、葛飾北斎の『冨嶽三十六景』と歌川廣重の『東海道五拾三次』。 絵師、彫師、摺師の驚くべき技芸によって生み出された複製芸術の最高傑作、北斎の『冨嶽三十六景』全46作品と廣重の『東海道五拾三次』(保永堂版)全55作品を網羅しています。
内容詳細
木版に精緻に彫られた線の美、細やかに摺り分けられた色の濃淡、和紙の繊維の細やかさが、先端のテクノロジー -20億画素の超高精細デジタル記録と3次元質感画像処理技術- によって蘇ります。
「Digital×北斎【破章】北斎vs廣重──美と技術の継承と革新」展の公式カタログブックです。
■著者プロフィール
久保田 巖(くぼた いわお)
株式会社アルステクネ及びアルステクネ・イノベーション代表取締役CEO、CTO。エンジニア、アートディレクター、起業家。SONY PCL、日立製作所などを経て創業。国内外の文化財のデジタルアーカイブを30年近く手掛ける。
2012年、高品位三次元質感画像処理技術(μ単位の立体質感を再現する技術)=DTIP(特許取得)を中核とした次世代型文化財デジタルアーカイブ技術、「リマスターアート」を開発する。
2013年以降、フランス国立オルセー美術館所蔵の約100作品を高精細デジタルリマスター化し、グローバル・マルチユース権、レプリカ認定などを取得する。美術館や教育の現場でさまざまなプログラムに活用する。
2018年、日本で初めてとなる自治体認定のデジタル文化知財である、山梨県立博物館所蔵の葛飾北斎『冨嶽三十六景』のデジタルリマスターアートを開発する。「やまなし産業大賞」優秀賞受賞。
2020年から2021年にかけて、NTT 東日本「Digital ×北斎」展の序章・破章を監修。
■本書の主な内容
葛飾北斎『冨嶽三十六景』
01 江戸日本橋  (原寸大相当)
02 江都駿河町三井見世略圖
03 深川万年橋下 (原寸大相当)
04 本所立川 (原寸大相当)
05 武陽佃嶌
06 五百らかん寺さざゐどう (原寸大相当)
07 御廐川岸より両國橋夕陽見 (見開き大判)
08 東都浅艸本願寺
09 武州千住 (原寸大相当)
10 従千住花街眺望ノ不二 (原寸大相当)
11 隅田川関屋の里 (原寸大相当)
12 礫川雪ノ旦 (見開き大判)
13 東都駿臺
14 青山圓座枩
15 隠田の水車
16 下目黒
17 東海道品川御殿山ノ不二 (原寸大相当)
18 武州玉川
19 登戸浦
20 上総ノ海路
21 常州牛堀
22 神奈川沖浪裏 (原寸大相当)
23 東海道程ヶ谷 (見開き大判)
24 相州七里濵
25 相州江の嶌
26 相州仲原 (見開き大判)
27 相州箱根湖水
28 相州梅澤左
29 駿州大野新田
30 駿州片倉茶園ノ不二 (原寸大相当)
31 凱風快晴 (原寸大相当)
32 東海道江尻田子の浦略圖
33 山下白雨 (原寸大相当)
34 遠江山中
35 駿州江尻 (見開き大判)
36 東海道金谷ノ不二 (原寸大相当)
37 尾州不二見原
38 東海道吉田 (原寸大相当)
39 甲州犬目峠
40 甲州伊沢暁
41 甲州石班澤(藍摺り) (原寸大相当)
42 信州諏訪湖
43 身延川裏不二 (見開き大判)
44 甲州三坂水面
45 甲州三嶌越 (見開き大判)
46 諸人登山 (見開き大判)
歌川廣重『東海道五拾三次』(保永堂版)
01 日本橋 朝之景 (原寸大相当)
02 品川 諸侯出立 (見開き大判)
03 川崎 六郷渡舟 (見開き大判)
04 神奈川 臺之景
05 保土ケ谷 新町橋
06 戸塚 元町別道 (原寸大相当)
07 藤澤 遊行寺 (見開き大判)
08 平塚 縄手道
09 大磯 虎ヶ雨
10 小田原 酒匂川 (見開き大判)
11 箱根 湖水圖 (見開き大判)
12 三島 朝霧 (原寸大相当)
13 沼津 黄昏圖
14 原 朝之富士
15 吉原 左富士
16 蒲原 夜之雪 (原寸大相当)
17 由井 薩埵嶺
18 奥津 興津川 (原寸大相当)
19 江尻 三保遠望
20 府中 安部川
21 鞠子 名物茶店 (見開き大判)
22 岡部 宇津之山
23 藤枝 人馬継立 (原寸大相当)
24 嶋田 大井川駿岸 (見開き大判)
25 金谷 大井川遠岸
26 日坂 佐夜ノ中山
27 掛川 秋葉山遠望
28 袋井 出茶屋ノ圖
29 見附 天竜川圖
30 濱松 冬枯ノ圖 (見開き大判)
31 舞坂 今切真景
32 荒井 渡舟ノ圖
33 白須賀 汐見阪圖
34 二川 猿ヶ馬場
35 吉田 豊川橋
36 御油 旅人留女 (見開き大判)
37 赤坂 旅舎招婦ノ圖 (原寸大相当)
38 藤川 棒鼻ノ圖 (見開き大判)
39 岡崎 矢矧之橋
40 池鯉鮒 首夏馬市
41 鳴海 名物有松絞 (見開き大判)
42 宮 熱田神事
43 桑名 七里渡口
44 四日市 三重川 (原寸大相当)
45 石薬師 石薬師寺
46 庄野 白雨 (原寸大相当)
47 亀山 雪晴 (原寸大相当)
48 関 本陣早立
49 阪之下 筆捨嶺
50 土山 春之雨 (原寸大相当)
51 水口 名物干瓢
52 石部 目川ノ里
53 草津 名物立場 (見開き大判)
54 大津 走井茶店
55 京師 三條大橋 (原寸大相当)
論稿
I 久保田巖「文化×DXによる人の創造性の育成とデジタル文化産業の創出」
II 森原明廣「博物館所蔵資料の保存と活用のジレンマ──その「解消方策の一つとしての高精細デジタル化とその先」
III 西岡文彦「超高精細画像が開く共感覚な美術鑑賞の時代」