パケットキャプチャ無線LAN編
―Wiresharkによる解析―
無線LANは、IoTをはじめ様々な分野で広く利用され、Wi-Fi環境の拡充などインフラ整備も急速に進んでいます。
本書は、オープンソースツール「Wireshark」を使用して無線LANで流れているパケットを取得し、その中身を解析する方法を記した本邦初の書籍です。
スマートフォン等の無線LAN端末が送受信するパケットの内容や、セキュリティの仕組み(データの完全性チェック、暗号化、復号化など)は「ブラックボックス」になっていますが、Wiresharkを活用することで、これらを「見える化」することができます。本書ではサンプルパケットをもとに、その詳細について解説します。
また、「接続できない」「通信が遅い」「通信が切れる」といった各種トラブルシューティングについても丁寧に説明しています。
※本書では、Wiresharkの動作の安定性を考慮し「1.12.x系バージョン」を使用しています。
内容詳細
第1章 電波の概要 |
1.1 見えない電波を見える化するには 1.2 変調方式 1.3 マルチキャリア伝送方式 |
第2章 スペクトラムアナライザ |
2.1 スペクトラムアナライザの概要 2.2 スペクトラムの確認 |
第3章 無線LANのデータリンク |
3.1 無線LANの概要 3.2 無線LANのスループットの測定 |
第4章 パケットキャプチャの実行 |
4.1 Wiresharkのインストール 4.2 Wiresharkでパケットを見るには 4.3 Wiresharkのカスタマイズ |
第5章 無線LANのパケットの構成 |
5.1 Radiotapヘッダ 5.2 PPIヘッダ 5.3 IEEE802.11パケット 5.4 接続までの流れのダンプ解析 |
第6章 無線LANのセキュリティ |
6.1 無線LANのセキュリティ上の問題点 6.2 無線LAN アクセスポイント検出ツール 6.3 無線LAN のセキュリティ基礎 6.4 データの完全性のチェック 6.5 WEP(WEPの復号化など) 6.6 TKIPとCCMP(AES) 6.7 WPA1/WPA2(WPA2の復号化など) |
第7章 トラブルシューティング |
7.1 トラブルシューティングを始める前に 7.2 トラブルシューティングのケース①(スマートフォンがつながらない) 7.3 ケース②(通信が遅い) 7.4 ケース③(通信が切れる) |