EnOceanの長距離無線を利用したワイヤレスセンサー製品を紹介します。

・送信機やセンサーは、IP67相当の防塵・防水性能を備え、屋外に設置可能です。

・EnOceanの独自プロトコルを使用し、ARIB STD-T108に適合した、長距離通信を可能にする送受信機を開発しました。無線通信距離は、標準のモノポールアンテナで見通しの良い郊外で1km、市街地で300〜600mです。オプションの指向性アンテナを使用すると、2km〜5kmとなります。

・送信機は小型太陽電池を内蔵しており、エネルギーハーベスティングにより、センサーおよび無線通信の電力を供給します。そのため電源線や電池が不要でメンテナンスフリー（電源施設や電池交換が不要）のセンサーを設置できます。

・送信機に各種センサーを接続することにより、必要な環境データを測定するシステムです。センサーは、温湿度センサー、照度センサー、土中温度センサー、土中水分センサー、超音波センサー、穀温センサーがあります。今後も適応センサーを増やし、農業だけでなく、インフラ、防災、ビル管理等に必要な各種モニタリングを可能にしていきます。

＜導入実績＞
NTT東日本の「eセンシングforアグリ」のセンサーシステムとして採用され、商用サービスを開始しています。果樹栽培農家さまの畑に設置され、果樹の防霜対策を目的にモニタリングを運用しています。

＜参考資料＞
1. 日本写真印刷株式会社
ニュースリリース “「EnOcean LPWA長距離センサー」を実用商品化”
http://www.nissha.com/news/2017/06/9rh_1.html

2. 東日本電信電話株式会社
報道発表資料 “圃場センシングによる果樹の生産管理の新たな取り組みについて”
http://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20170425_02.html